Acme SACで日本語入力 on MacOSX

Plan 9でエディタといえばacmeがあります。3つボタンマウス必須というとてもファンシーな操作体系をお持ちですが, 使っているとなかなかクセになるという不思議なエディタです.
これをPlan 9以外の環境でつかうために, Plan9PortAcme SACを用いる方法があります.
Plan9Portでは日本語表示・入力ともに可能ですが, 微妙に入力が変になります.
「ぐれんだだいすき」と打つと以下のようになってしまいました。(もしかして私の環境だけかもしれませんが・・・)

一方Acme SACでは, 同じような入力が以下のようになってしまいます. 表示が?なことを除けば, 文字数はあってそうです.

これでは論文執筆や, 日々の用途に使えないので大変困ります. ここでは, Acme SACで日本語表示を行えるように設定をしていきます.

日本語表示できない!

どうやら正確にはフォントがない, というのが原因のようです. 実はすでに9fansで, かの有澤先生がご質問なさっていたり・・・
Acme SACから参照可能なディレクトリとして, ~/acme-homeが存在します. これはAcme SAC起動時に自動的に作られる?ようです.
このディレクトリ以下に./lib/fontsディレクトリを作成し, ここに日本語用のフォントを置きいてacmeに認識させてやれば日本語がきちんと表示出来るようになります.

手順

フォントの入手

まず, acme用のフォントを引っ張ってくる必要があります.
これは本来的にはPlan 9のフォント(/lib/font/bin以下)を引っ張ってくる必要があります. しかし先ほど見たPlan9Portの例にあるように, Plan9Portのアーカイブにはこれが含まれています.
Plan 9環境を持っている人は 適当な方法でこのディレクトリの中身を引っ張ってきましょう.
ないひと, あるいは面倒な人はPlan9Portをダウンロードするとよいでしょう. なお, plan9port.tgzを解凍したディレクトリ中の./fontディレクトリの中身がフォントになります.

これらのフォントファイルを~/acme-home/lib/fontsディレクトリを作成し, ここにコピーします.
こんな感じになっていればOKっぽいです.

$ ls ~/acme-home/lib/fonts/
MAP		courier/	gb/		lucida/		lucm/		naga10/		pelm/		smiley/		times/
big5/		fixed/		jis/		lucidasans/	misc/		palatino/	shinonome/	special/
フォントの認識

フォントファイルを置いたら, 次はこれを使えるようにしましょう.
~/acme-home/lib/profileを編集し, 先頭のbindを行っている部分に以下の行を付け加えます.

bind -b $home/lib/fonts /fonts
日本語表示!

以上で日本語表示が出来るようになります.
ためしに「ぐれんだだいすき」と打ってみると以下のようにきちんと表示されます. 2行目に変換をかけてみたものを入力しましたが、カタカナ、漢字も出るようです.

これで日常生活での利用もバッチリ!